15歳のラビリンス

15歳のラビリンス



何も変わらない、同じ毎日を繰り返し過ごしていると、12月に突入。


推薦入試を1月に控えているクラスメイトは、毎日のように放課後、面接の練習をしていた。


教室は受験勉強をしている子がいるのが当たり前の風景になっている。


私はやっと、志望校が決まりかけていた。




「美織ー。寒いから窓閉めてよー」


「…あ、ごめん」



窓を開けて外を見ていた私に、彩乃が言った。


謝りながらも、私は窓を閉めない。



「あー、もしかして2年3組、体育?」


「…うん」



彩乃の問いかけにうなずく私。


グラウンドでは、2年3組の男子が体育の授業の準備をしていた。


こんな時間はいつも私はジンの姿を探している。









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