月夜に舞う桜華
誤算、誤算



何事にも誤算が生じる。
と、あたしは痛感した。





「……………」


絶句。開いた口が塞がらない。
まさに、今のあたしの状態だった。


「おいおい、洛西の連中が何のようだよ?」

「あ?お前等には関係ないだろーが」

「あ?ここは帝都だぞ?関係あるに決まってんだろ」



学校の校門前の人だかり。
何事かと思えば、校門前を陣取っている四人にあたしは、目眩を覚える。


「なんの騒ぎですか?」

「!茶髪………」

「確かに茶髪ですが、晶という名前があるので」


そちらの方で呼んで貰いたいですね、と苦笑する茶髪……もとい、晶。


「誰かいるみたいですね?」


首を傾け、様子を伺う晶にあたしは、どうしよう、と思った。


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