君を想うとⅢ~True love~

傷ついても、傷つけても



「俺は…結局誰も幸せにできない。亜美も伊織も、一ノ瀬も…。」





そう言って。
しゅーちゃんは目頭を押さえたまま天井を仰ぐ。






「しゅーちゃん……」









そんなことないよ
そんな寂しいコト言わないで。




しゅーちゃんはみんなの太陽で
みんなの憧れで
日溜まりみたいにあったかい心を持った人。




みんなしゅーちゃんがいてくれて幸せだと思ってるよ?
しゅーちゃんがくれた幸せは沢山あるよ。







不安からか
自己嫌悪からか
いつもよりも小さく見えるしゅーちゃんの体。







そんな彼を見ているコトが切なくて
どうにか彼を励ましたくて





私はしゅーちゃんの座っている目の前に移動して、フローリングの上にペタンと腰を下ろした。




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