星にキス。

*受験。【take an examination】





今日は…… 少し、肌寒い朝だった。

空は――― 青空が広がっている。


コトンッと、ミルクティがテーブルに置かれた。


「今日、だね」


「だねー」


お母さんが運んでくれたミルクティに手を伸ばす。


まだ完璧に覚めきっていない頭で返事をする。


「駅まで送って行こうか?」


「ううん、いつも通りに電車に乗っていくよ」


「そう……」


パンを一口かじり、テレビの占いに視線を移す。


占いなんて、普段はあまり信じていないけど…… なんとなく、今日だけは意識して見てしまう。


ボーッとしながらも、これからの受験のことが頭の片隅に存在する。


今日のために、頑張ってきたんだ。


だから――― 頑張ろう。



トントンッと、靴を履き声を上げる。


「行ってきます!」




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