涙飴

映画

あたしはHRが終わったと同時に、急ぎ足で5組へと向かった。

丁度5組も終わった所らしく、教室から大地が出てきた。


「大地!」


「姫月?何?」


「さっきは話出来なかったからさ……今日、一緒に帰れない?
部活終わるの待ってるし」


大地はこれから部活だし、動揺させちゃ悪いから、帰りにゆっくり話してからの方がいいかもしれない。


「ごめん!
無理……」


「へ!?何で?」


一瞬、脳裏に浮かぶあの笑顔。
女の勘は良く当たる、なんて言うけれど、今回ばかりは当たって欲しくない。


「九條と一緒に帰る約束してるんだ」


そんな願いも虚しく、予想通りの答えをする大地。

応援?これが?


「へぇー……何で?」


「何か大事な話があるからって言われて……」


大事な話?
そう言われて真っ先に思い浮かんだのは、告白という言葉だった。
まさか、とは思いながらも、焦らずにはいられない。


どうしよう……。
明日は土曜日だから大地は部活があるだろうし……月曜日まで待つなんて今のあたしには耐えられない。


「あのさ!日曜日……暇?」
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