初恋~First Love~


「そうだ、ねえ」

いきなり何かを思い出したように上月君が言った。

「何?」


「上月君って呼ぶのやめない?」


「どうして?」


「どうしてって、ほらちょっと長いしさ、
正直俺まだ、上月って姓になれてないんだ」


「そっか、じゃあなんて呼ぼっかな?」



「夏輝でいいじゃん」


「夏輝?」


「うん、それでいいよ」

「でも…」


「だめ、もう決定。
夏樹って呼ばなきゃ返事しないから」


「えぇ!!」


「本当にだよ!?」


「分かった…」

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