一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》


「無理に喋らなくていいわ。今はゆっくり休んで?」


あたしは無言で頷いた。


仕方ない事…。自分で選んだ選択だから…。苦しくても受け入れなきゃいけないよね…。


「………おい…話しがある」


「…………わかったわ。外に出ましょ」


博美さんの一言で二人は立ち上がり、部屋を出て行った。


部屋にはあたしだけが残された。


静かだ。この空間の中にはあたししかいない。


「…ふっ…うぐっ…おえっ…」


気持ち悪い…頭が割れるように痛い…。


なんでか体中がギシギシ痛む。本当に壊れた人形みたい。


蓮さんや博美さんがいたから、これ以上具合が悪そうな所を見せまいと頑張ってたけど……。


もう……限界だ……。


何度かこういうのはあった。その度に我慢して…。


体がボロボロだ。


「……はっ…っぐぅ…」


痛い…痛いよ……。


たまに…早く殺してくれと神様に願う時がある。こんなに痛いなら…苦しいなら、いっそうの事今、殺してほしいと……。



あたしは胸をギュッと抑えた。少しでもこの痛みが…和らぎますようにと…。






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