一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》
「うーん……」
じっと蓮さんの目を見つめてみる。
二重なのに切れ長の目。私の目なんかよりずっと形が良い目だ。
…うん、似てない。
「おい、形がじゃねぇよ」
「あ、違うの??」
「俺の目はお前みたいにくりくりしてない」
くりくり……
それは褒め言葉ですか?
「お前と初めて目を合わせた時、どこか諦めたような目、してたからな」
諦めたような……
確かに、私はあの時そんな気持ちだったかもしれない。
全てがどうでも良かったんだ…
私なんかいなくなってしまえばいい、そう思った。
「ほって置けなかった。今にも消えそうだったからな」
「そう…だったんだ…」
それてあたしを蓮さんは…
「俺と似てたって…。蓮さんも何か諦めてたの?」
蓮さんは俺と似てたと言った。それはあたしと同じで何かを諦めたような目をしていたという事。
蓮さんは何を諦めてしまったんだろう…