たった一つのプレゼント
新しい世界


「いらっしゃい、魅麗ちゃん」



「お世話になります」




それから私は、迅の家で
お世話になることになった。


お金も迅の母、律子(リツコ)が
どうにかしてくれるそうで



私は迅の家族みんなに
守られていた。



「部屋数が少ないから
 迅と同じ部屋でもいい?」


「「えっ!?」」




律子さんの言葉に
迅と二人で驚いた。



「本当に部屋ないのよ。
 幼なじみなんだから
 平気よね?」




一応

男と女な訳で…



一応


迅は好きな人な訳で。




「迅は平気なの…?」


「……………まぁ…」



迅のプライベートまで
ずかずかと入り込んで
助けてもらおうだなんて
思わないから……。



だけど少しだけ
ラッキーだなんて
思っちゃったり。



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