秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*
忍び寄る父の企み

おい。

なんだこれは。


『はっぴばーすでーとぅーゆー』


しかもエンドロールしてんじゃねぇかよ。

なんなんだ一体?


あまりのことに、言葉を失い呆然としてしまう。

箱を開けた瞬間、明らか手作りのヘンな人形みたいなのが飛び出してきて、どっからかさらにヘンな歌が流れだした。


「そおいえば今日誕生日だったわねぇ。いやあね、忘れてたわ。楓が生まれてもう十九年か~…」


……そーいえば。

そうだった気もする。


でもとりあえずそれは置いとこう。

問題は、それをなぜあの人が知ってるのかってところだろう。

そして……中に入ってるどう考えても怪しげなアレが気になる。

こんなもん見た後だし、このでかい箱にしては中身が小さすぎる。


半ば怖いもの見たさで、袋に包まれたそれを取り出した。


「……!」


これ…は……。




『かっくんへ❤』




「真裕…」


……だよな?

えー…。…なんで。

親父さん……からだよなこの箱は。


「…?」


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