エリートな彼に甘く奪われました
誓 ~ちかい~
すっかり暗くなってからマンションに着いた。

「今日は、ありがとう…。
また、明日」

「うん。
彼と仲良くね。
相談なら乗るから…」

「うん、ありがと」

安東さんの車を見送ってから、エレベーターに乗ろうとボタンを押した瞬間、背後に人の気配を感じて振り返った。

その人物と目が合い驚きで固まってしまう。

「遼…!」

「おかえり」

彼は壁に寄りかかり腕を組んで私を見下ろしていた。

スーツ姿に足元にはスーツケース。

少し疲れた様な顔でふわりと微笑んだ。

「え、もう帰ってきたの?まだ一週間…」

私の言葉を遮るように、彼は言った。

「早く帰っちゃいけなかったかな?」









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