エリートな彼に甘く奪われました
湯上がりの彼女は俺の抑えている欲望を強く煽るほどの色気を身体中から放ちながら、

「あ、その本、なかなか素敵でしょ。探して昨日やっと見つけたんですよ。人気で売り切れて全然売ってないんです」

なんて俺の考えてる事なんて知りもしないで呑気に話し出す。

「………。」

「浅香さん?」

彼女がくるりとカールした睫毛を揺らしパチパチと瞬きしながら俺の顔を覗き込んだ時、俺の中の微かにあった理性の糸がプッと切れた。
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