LOVE GAME





「 この部屋、自由に使っていいから 」




荷物をまとめて、家を出てきた。
3年間彼と住んだ部屋を出るとき
振り向いたら、彼がいそうで
怖くて 振り向くことができなかった。




「 大丈夫だよ 」


「 ・・・え? 」


「 泣きたいときは泣いて
  笑いたいときは笑って
  浜坂の全部を出していいから 」




やっぱり、こういう人でも
失恋は経験したことがあるのかな。




誰かを想った表情をしてる。
けど、すごく辛そうで。




「 新塚さんも、ですよ 」




無意識に彼の顔に手をのばし
両手で包んでいた。






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