赤い狼 壱
運命の出逢い





私にこんなに人間らしい所があるなんて思いもしなかった―――




楽しければ笑う。


悲しければ泣く。







そんな感情、私はとっくの昔に捨てた。



ただ、毎日を魂の抜けた、人形のように生きるだけ。



人生、生きていたっていい事なんて一つも無い。




…そう思ってたんだ。




あの、赤い狼に出逢うまでは―――






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