紫陽花






「行ってきます。」


そう呟いてから見た空は、
少し暗くて
じめじめとした空気と共に
僕に不安な気持ちを与えた。


「今日雨、降るんかなあ。」


家を出て歩き出す
僕の手には一年前より
少し大きめのビニール傘。

例え今日、
晴れたとしても
一緒にいることには
変わりないけど。

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