アクアマリンの秘密【外伝】
「瑠香…か。
こんな時間に何をしている?」

「それはこっちの台詞だ。
お前こそ、こんな場所で何をしている?」

「…雪を見に来ただけだ。」

「雪…?」



その紫色の瞳は一度だけこちらに向けられたものの、すぐさま真っ白で汚れを知らぬ雪に焦点が定まっていた。

その横顔に、私は言葉を失う。

…こんなに切なそうな顔をする人間だとは思っていなかった。
それが正直な思いだった。

朝霧紫紀が何を想っているかなんて、聞かずとも明白だった。






















「すまないことをした。
お前には…何度謝っても足りない。」


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