ありのまま、愛すること。
ただしその力が人間の世の中に作用しているのだとすれば、人間からすれば「神の手のいたずら」、あるいは「神の手は不公平」としか思いようのない悲しい出来事がしばしば起こりうることも事実です。

たとえば、大震災で多くの罪のない人々が一気にさらわれてしまう、また、ひとりの手による凶刃によって、何人もの非力な、時折小さな子どもですら、命を奪われてしまうことさえある。

見えざる手によって人が生かされているとすれば、これは矛盾以外の何物でもないと考えたこともありましたが、今はそれぞれがそれぞれに目的を持って生まれ、その目的を果たし死んでいくのだと理解しています。

私自身は、次のように考えることにしているのです。

それは、人間は「死んで、生まれて」を繰り返しているのだということ。

生まれてきたからには必ず理由があるはずなのに、病気や災害、事故、事件で尊い命が奪われる。その隣には、幸せに生きている人もいる。

この不公平を見ていると、次の人生が彼らにない限り、辻褄が合わないのです。

つまり私は、この地球を、魂が何度も生まれ変わり、レベルアップしていく場なのだと考えています。

一度は亡くなる命も、いつかまたレベルアップしてこの地球上に生を受ける。

みんながそれを繰り返しながら、この地球がスパイラル状に、より素敵な地球になっていく。

「見えざる手」に「愛」があるとすれば、そういう仕組みをつくっているのではないでしょうか。
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