薬指~未来への誓い~
伝え終わった時、真吾が私にハンカチを手渡してくれた。


ハンカチ…??


『…――ッ!!!』


私は涙を流していた。



気が付かなかった。
無意識に私の瞳からは涙が流れていたんだ。




この涙の持つ意味は……???


―――考えたくない!!!!


だって、お父さんとお母さんへの感謝の気持ちは嘘偽りなど何もないんだもん!!




私と真吾は両親の目の前へ更に歩み寄り、お母さんへ花束を渡した。


『倖知、ありがとう』

お母さんもいっぱい泣いてた。

泣かないで…お母さん。
こんな娘の為になんて泣かないで……。




お父さんの胸ポケットへ花をさした。

『幸せになれ』


お父さんは涙をこらえてるのか、少し震えた事で言ってくれた。



『……ごめんなさい』

一歩下がる時、私は下を向いて小さく小さく呟いた。
音響と拍手にかき消され私の声はお父さんとお母さんの耳には届かなかった。




私、謝っちゃった。


ありがとうって…
ありがとうって何度も何度も言いたかったのに…




私…謝ることしか出来なかった。



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