薬指~未来への誓い~

本音

カーテンの隙間から差す朝日に、私は朦朧と意識を戻した…。



私の背中の方から話声がする…。


誰??彩????



バシッ!!!!!!



何かを叩いた生々しい音で私の目は覚めた。


『…倖知を、泣かせないで!!!』


彩の声は少し震えていた…。


『ごめん…』


真吾の声だ……。


さっきの何か叩いた音は…彩が真吾をひっぱたいた音…!?


『倖知に対しての同情心に近い謝罪の気持ちや、自分の負い目で別れないって言ってるなら、今すぐ別れて』


真剣な二人の会話に、私は起きるタイミングが分からなくて、寝たふりのまま耳を澄ませていた。


『違う!!俺は…俺が倖知といたいと思っから、別れたくないんだけど……』

『それでも倖知が別れたいと言ったら真吾くんはどうするの??』


――私も気になる…。


『…別れたくない』

『それじゃ、話は平行線のままじゃんか~。一晩中車で考えた結果がそれ??』



―――そうだそうだ!!彩、もっと言ってやって!!!


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