『庶民♀♂御曹司』
気持ち


ーポタポタ


床に落ちていく雫が自分の涙だと、判断されるまで時間が掛かった。


「思いっきり、突き飛ばしやがった」


私は唇を強く噛んだ。


「血の味がする・・・」


唇を触ると、生暖かい血が手のひらについていた。


「荷物・・・
まとめなきゃ」


私はゆっくりと立ち上がった。


ークラッ


「ヤバイ」


頭がボッーとしていて、起き上がれなかった。



私。


失恋したの?



ううん。


そうじゃない。



きっと


そんなんじゃない!



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