気付いたら、悪魔の腕の中。
scene[4]

 

 こんな辛い思いしてまで、


 どうしてあたし、ゆうちゃんが好きなんだろう?




 頭の中でリピートされ続ける、

 「好きなやつのこと思い出してたわ」

 という一言。




 「バカみたい・・・」


 そう、チャイムの鳴る下駄箱で呟いた。

 予鈴が鳴ってるのに、歩き出してくれない両足。


 そのとき、肩を誰かにたたかれた。




 「おはよ」



 あれ何故か機嫌の悪そうな・・・結城くん、ん?



 「ああああ!!!」


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