シュークリーム
「森ってさ、なんかシュークリームみたいだな」


食べ掛けのシュークリームを見つめながら、村上君が独り言のように呟いた。


さっきまで、ほんの少しだけ気まずいようなむず痒いような雰囲気だった私たちは、なんとなく流れでコンビニで買って来たシュークリームを食べることになった。


そして、ベッドルームのローテーブルを前にそれを食べている今、村上君からそんな言葉が落とされた。


「……急になに?」


不思議に思ってキョトンとしていた私は、彼を見ながら小首を傾げてしまう。


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