いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

ドキドキの夜

徹也は春田の手の平と膝の傷を手当てした後、壊れた靴の修理に取り掛かった。


「直りそう？」


「強力なゴムボンドがあるので、応急修理にはなると思いますよ」


そう言いながら徹也はフローリングの床に胡座をかき、春田の壊れた靴と取れたヒールの接続面をサンドペーパーで磨いていた。


「ありがとう。福山君って器用なのね？」


「そうでもないですよ…」


春田は傷の手当ては慣れたものなので自分でやろうとしたのだが、徹也がやると言ってきかないのでやってもらったのだが、プロの春田から見ても徹也の手際はとても良かった。


臭いのきつい接着剤を靴とヒールに塗って合わせ、冷蔵庫の下を使って徹也は器用に靴を固定した。