終わりの無い物語。

┣私の癖は敬語です。

「愛琉帰ろ!」

「はい。ジュナちゃん、帰りましょう」

「全く、愛琉いい加減敬語やめたら~? あたし達、18年も一緒にいるのに・・・」

「でも癖なので・・・」



どうも。柳 愛琉(ヤナギ アイル)です。現在なりたて高校3年生。




今一緒にいるのは幼馴染で大親友のジュナ。産まれた病院、産まれた日、同じ幼稚園、小学校、中学校、高校と小さい頃から何でもおんなじだった。



あたしの癖は、敬語。「ため口でいいから」って言われてもどうしても敬語にしてしまう。それで先輩に怒られることしばしば。



あたしって口調だけ聞いたらまじめチャンで地味子チャンらしい。



でも顔と髪と服装見たら全く違う、ってジュナが言う。



「顔は何かモデルみたいに可愛いし、髪なんか金髪に近い茶色でパーマだし、校則ではピアスダメなのにつけてきてるし、スカートはバカみたいに短いし、普通にメイクしてるし、どっちかって言ったらチャラ系じゃん、愛琉って」



だって。



「でも私、天パですよ?」

「どうでもいいけどさ・・・。私服とかもめちゃくちゃチャラいじゃん」

「ジュナちゃんだってチャラいじゃないですか」



ジュナちゃんも金髪だし、天パじゃなくてパーマだし。



あたしよりチャラいと思う。











「ただいま~」

「おかえり、愛琉ちゃん」



家に帰ると義理の母があたしを迎える。



「ちょっとケーキ焼いてみたの。食べる?」

「はい、いただきます」

「敬語はいいからいいから。あたしの事本当のママって思ってね」



義理の母の愛遊(アイユ)さんが言ってるけど、あたしは愛遊さんの事、本当のお母さんって思ってるよ。まぁ、母にしてはちょっと若すぎだけど。何しろ30歳だからね・・・。お父さんも若い子捕まえたよね。

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