終わりの無い物語。
愛遊さんは、パティシエールをやっていて、すっごいお菓子がおいしい。



今日のケーキはミルフィーユらしい。普通、家でミルフィーユなんか作らないよね・・・。



それでもやっぱり愛遊さんの作るミルフィーユはおいしくて。



「今度カレを連れてきたときはミルフィーユじゃダメね。ボロボロして恥ずかしいわ。カレが来た用のケーキ考えておかなきゃ♪」

「彼氏はいませんから・・・」

「でも愛琉ちゃん可愛いからすぐ彼氏見つかるわよ~」



好きな人がいないもんで。



「おいしい?」

「おいしいです! 何でこんなおいしいのが作れるんでしょう・・・」

「あはは。愛琉ちゃんはまたバスケ部だよね?」

「はい」



あたしは中学1年の時からずっとバスケ部に入っている。



「バスケ楽しいよね~。あたしも中学のときバスケ部だったよ」

「えっ? 家庭科部じゃないんですか?」

「うん、なぜか家庭科がなかったんだよね。あんなメジャーな部なのに」



そうなんだ・・・。変わった学校だ。



「それで当時好きだった先輩がバスケ部に入ってたから・・・」



そう言って照れる愛遊さん。可愛いな・・・。



「あたしなんかそんな不純な動機だったけど、愛琉ちゃんはちゃんと自分のやりたい事みつけてそれに打ち込んでるんだからすごいよ」

「全然不純じゃないと思いますよ。いいと思います。そういう理由でも」

「ありがとう」



ニコッと笑った愛遊さん。



・・・こりゃ、お父さんも惚れるわけだ。




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