ずっとあなたが好きでした

嫌がらせ

俊也と話す度に里加ちゃんから睨まれ、里加ちゃんは、私の悪口を同じグループの子達に言い始めた。

「矢田って全然可愛くないのに、むしろブスなのに矢吹くんを狙うなんて、図々しいにも程があるし！」

「ブスっていうか顔なんて年中アトピーで真っ赤で超キモいし！」

「顔洗えって！」

「あんな顔して調子に乗り過ぎじゃねー？」

「妹可愛いのにあいつ何であんなにキモいんだよ。捨て子なんじゃねぇの？」

「笑うと赤い顔が更に赤くなってマジ気色悪いんだけど」

「近寄ると移るんじゃねーの？」

覚えてる限りの聞こえてきた悪口はこんな感じだった。

悪口の内容は卑劣だったけど、初めの内は直接の害はなかった。

かなり、うっとうしかったけど…

けれど、日が経つにつれて、里加ちゃん達、そして里加ちゃんの違うクラスの友達からもどんどん目を付けられ、悪口は日に日にエスカレートしていった。

ある時、体育でみんなの前でラジオ体操のテストをした。

体育の授業は三組の女子と四組の女子とニクラス合同で行っていた。

私の番になり、私が前に立つだけで、同じクラスの里加ちゃん達からはもちろん、四組の関係ない里加ちゃんの友達からも罵声を浴びた。

里加ちゃんがまず私を指差して

「あいつだよ。噂のアトピーちゃん！」

と叫び始めた。

そしたら、皆がざわつき始めた。

「あいつ？マジだー本当に全身アトピーじゃん！かゆそー」

「うわぁ本当だ。アトピーちゃんじゃん！クソキモイ！」

「どれどれ？あっマジマジ！すぐ分かるじゃん。すっげぇキモいーアトピーちゃん。アトピーちゃんとか笑えるんだけど！」

たちまち皆が騒ぎ出し、私を嘲笑した。

立つだけで何をそんなに嘲笑することがあるの？

里加ちゃんが勝ち誇った顔をして私を見ていた。

優越感に浸った様なそんな顔だった。

けれど、とても普通の人間だとは思えない不気味な顔をしていた。

顔はすごく可愛いのに、一瞬悪魔に見えた。

もの凄く意地悪で醜い顔をしていた。

何も言わなくても、「私は顔は可愛いけど、性格はとても悪いです。」とでも言いたい様な感じだった。

ある意味、すごく可哀相な人なんだと思う。