ずっとあなたが好きでした
世の中にはたくさん楽しい事があるのに、こんな私の嫌がらせ位しか楽しみ方を知らないなんて…。

そして、ラジオ体操が始まるともっと酷くなっていった。

里加ちゃんの言いなりになっている綾が言った。

「アトピーちゃんがラジオ体操してもアトピー治んなくねぇ?」

「アトピーってラジオ体操するとできるんじゃねぇ?」

「マジで?」

「見て見てよ。さっきより酷くなってねぇ?」

里加ちゃんはさも楽しそうに大声で言った。

「あいつ、小学生の頃からアトピーなんだから、もう死ぬまでアトピーちゃんだよ。かっわいそー。あー私アトピーなんてできたことないし!自分がアトピーちゃんじゃなくてマジで良かった。私あんな顔になったら生きていけなーい。死にたーーい。皆もそう思わん?てか、もう皆そんなに見たらいかんて!皆もアトピーちゃんになっちゃうよ。あいつに矢田菌を移されるよー」

アトピーがアンタに移るわけがないじゃん!

そんなことあるわけないじゃん!

どんなけ頭が可笑しいの?

どこまで狂ってるの?

どこまで人として腐ってるの?

馬鹿も休み休み言ってよ!

皆、罰が当たって死ねば良いのに…。

綾が面白がって言った。

「うわぁー超笑えるわぁ。マジ面白い!矢田菌とかピッタリじゃん?里加上手いこと言うね!里加天才!」

何が天才?

もう、いい加減にして欲しいよ…!

どうして、私ばっかこんな狂った人達と毎日同じ学校にいなきゃいけないの?

お願いだから、私に関わってこないで!

会話を聞いて、ますますみんなが騒ぎ出した。

大声を出して笑う子。

床を思いっ切り叩いて笑う子。

こっちを指差して笑う子。

頭が可笑しい!人として腐りきっている!人間として間違っているとしか言い様がなかった。

私は恥ずかしさのあまり、自分の身体がほてっていくのを感じた。

そしてまた…

「何か今ものすげぇやべぇよ!まして顔があっけーよ!キモい!マジキモい!笑えるんですけど!」

「うわぁー本当だ。何だよ。あいつマジ引っ込めって。こっちが気分悪くなるわ。アハハハ」

「私、気持ち悪くなり過ぎちゃって、気分悪くなっちゃったよ。」

「えー?大丈夫?」

大丈夫に決まっているでしょ?

アンタ達みたいな、他人の気持ちが分からない様な人達がそんな繊細だったり、か弱いわけないでしょ?

マジ消えてよ…!
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