ずっとあなたが好きでした
すれ違い
最近は、俊也と話す機会がめっきり減り、距離が出来て疎遠になってしまった。

けれど、今まで話さなかったカラーガードの練習で仲良くなった数人の男女とは体育祭が終わってからも話す事が多くなっていた。

私が意識し過ぎているせいか、俊也だけは遠い存在になっていた。

相変わらず、目は合うけど、反らしてしまっていた。

最後に話したのは、一ヶ月以上前だったかな?

いや、私が音楽祭の練習で泣いた時だ。

来てくれて、声かけてくれたんだ。

それ以来かな?

…とぼんやり考えていた。

でも、俊也の事を想って、ウカウカしてる時間はなかった。

またすぐに、期末テストがある。

テスト週間に入っていた。

ここで躓いたら、志望校も変えなきゃいけなくなってしまう。

躓く訳にはいかなかった。

期末テストが終わった。

いつもと出来は変わらなかったけど、部活を引退した男子の追い上げによっては順位がまた下がるかもしれなかった。

今回は特に良いものも悪いものもなかった。

結果は中間の時の順位とあまり変わらなかった。

でも場合によっては、一学期よりも内申が下がる気がした。

先生受けが良くないから、普通の子が5でも4になるかもしれなかった。

普通からいけば、主要五科目の理科以外は5になっても良いはずだけど、先生達も里加ちゃんや恵梨ちゃん、目立つ子にはかなり贔屓をしていたから、私の所には5が回ってこない気がし、かなり懸念した。

三者面談で、志望校を変える様に言われるかもしれないと思った。

先生達は言う。

「塾の先生より、私達の方を信用しろ。」と。

里加ちゃん達は、勉強は出来なかったけど、先生を味方につけるのも、男子を虜にするのも上手い。

そして、先生達は

「虐めをした里加ちゃん達より、虐められた咲子ちゃん達の方が悪い。」

と言った。

先生が、騙されても仕方なかったけど、生徒を贔屓する様な先生を微塵も信用出来なかった。

学校や先生が結局、私に何が出来るの?

何で、虐めはなくならないの?

何で、里加ちゃんの様な学校を牛耳る生徒が受け入れられてるの?

私は三年間、人間関係で頭がおかしくなる位、苦しまなくてはいけなかったの?

教育が行き届いていないから、なくならないんでしょ?


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