ずっとあなたが好きでした
そんな事じゃない!

そんな事じゃないよ。

何で当たり前の様に俊也に誕プレを渡してるの?

何で俊也も当たり前の様に貰ってるの?

何で?

俊也に近寄らないでよ!

俊也に触らないでよ!

私は二人の間に入って行く事が出来なかった。

私は人目に付かない所に隠れて、百合子っていう人に物凄く嫉妬して、悲しくて泣いていた。

あんなにプレゼント貰ったんだから、私が編んだマフラーなんか要らないよね?

今日渡せそうにないし、明日渡しても意味ないし、もう捨てちゃおうかな…。

本当は私からの誕プレなんて嬉しくないんでしょ?

本当に私から欲しかったら、人混みの中から私が来てないか探すはずでしょ?

今日、校門で待ち合わせしてたんだから…。

何で、私の事気にしてくれないの?

私の事はどうでも良いから?

百合子って人と話てた時、私の、私の存在、俊也完璧忘れてた…。

本当は…

本当は百合子って人と俊也は一緒にいたいんでしょ?

あの人、すっごく綺麗だった。

色白で肌なんか透き通る位綺麗…目鼻立ちもはっきりしてる。

綺麗だからって何もかも手に入ると思わないでよ!

本当は俊也もそういう子が良いの?

そういう子と付き合いたいの?

私じゃ嫌なの?

涙が止まらなかった。

道行く人がどうしたんだろ?っていう目で私を見ていた。

情けなかった。

見苦しかった。

もう俊也の前から、消えたい。

彼氏の誕生日にプレゼントもあげれない彼女って、彼女って言うのかな?

私こそ俊也の何?

俊也の何なの?

もう嫌だよ。

私、もう嫌だ…。

そうだよ。

百合子っていう人じゃない。

俊也の前から、姿を消さなきゃいけないのは私。

紛れも無く、私だ。

もうここら辺が潮時かもしれない…。

気付いたら、俊也から何件もメールや着信があった。

もう、こんなぐちゃぐちゃな顔で俊也に会えないよ。

今、俊也に会ったら、私せっかくの俊也の誕生日に酷い事言っちゃうかもしれない。

俊也を傷つける様な事言いたくない。

俊也には本当に感謝してる。

俊也はこんな私を幸せにしてくれた。

これ以上、俊也に望んだらいけない。

今度は俊也が幸せになる番…

俊也、あの人から誕プレ貰った時、嬉しそうだったな…

私はまた悲しくて涙が零れた。

けど、俊也はあの人と幸せにならなきゃ…
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