王子様の溺愛カメラマン
発情期の到来!
――――――――…
―――…






ちゅん…ちゅん


カーテンの向こうはすっかり明るく鳥のさえずりが聞こえてくる。


私はベッドの中でゆっくりと上半身を起こすとぼんやり前を見た。





昨夜は…あんまり眠れなかった。


なんだか体も心も興奮していて


目を閉じれば日向くんのあの真剣な眼差しが浮かんでしまう。


色素の薄い綺麗な目。


カメラを向けた瞬間その色が変わった。


熱い瞳は私を挑発するように、甘い媚薬のような言葉は心を溶かすように…


ただ携帯のカメラで撮られただけなのに。


撮り終えたあと、私はまるで丸裸にされたような気分になっていた。


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