王子様の溺愛カメラマン
いきなりお泊まり
植物園からの帰り道

すっかり暗くなったのでエマを家まで送った。





「日向くん…良かったらご飯食べてく?」


エマは別れるのが名残惜しいみたいな顔で俺を見た。


ドキ…


って、いやいや…ちがうだろ。




「や、でもいきなりすぎるだろ」


「うん。でも大丈夫じゃない?うちのお母さんも日向くんに会いたがってたし」


エマは笑顔で門の中から俺を手招きする。


え~でも…いいのか?


戸惑いつつも俺は中に入った。






家の中に入ると、突然の訪問にもかかわらずエマの母親は快く俺を迎えてくれた。


昨夜、不法侵入してちょっと後ろめたかったけどバレてなくて良かった~。


くそ広いリビングにはエマの兄と親父もいた。


ソファーで新聞を開いていたエマの親父は俺をみると目を見開いた。


俺も思わず入り口で硬直する。


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