引っ込み思案な恋心。-2nd





すると倉本くんは指先の動きを止めて、首だけ私の方に向けてきた。






「杉田さあ、ケータイのワンセグ使う時ってある?」



「え?…ううん。使わないけど……」



「あれの電波の入り具合良くする方法、知ってるんだけど。ちょっと調べてみていい?」



「でも…使わないから」



「使う時が来るかもしれないだろ。ちょっと貸して」



「え!?ちょっと待ってよ……!」






倉本くんにいきなり強引に、持っていた携帯を取られてしまった。。。






ホントに電波を良くするのかな…、ウソっぽいんだけど。








すると倉本くんはしばらく机の下で私の携帯をゴソゴソいじった後、ご丁寧に画面を閉じて私に返してきた。






「…はい。俺の番号とメアド入れといた」



「え!?うそ…!勝手にそんなことしないでよー」



「ついでに杉田のデータも俺のケータイに入れといた」



「信じられない……」






何か…、いとも簡単に倉本くんに携帯を奪われた私も私だけど、こんなことをかなりの短時間でやってのけてしまう倉本くんって。。。







でも…、どうしよう。





私の連絡先、倉本くんも知ってるってことなんだ。






拓がこのこと知ったら、本気で怒られそう。。。








「何かすげー落ち込んでるみたいだけど。俺だって勉強会のメンバーのハズだろ?何で俺だけ拓の連絡先しか知らないんだよ?」



「それはだって……、男子と女子だし、そういう教え合いは……」



「友達だから、問題ないだろ」






こういう時だけ、倉本くんはずるいよ。





『友達』って言われちゃったら、拒否権ほぼないじゃん。





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