引っ込み思案な恋心。-2nd





映美佳の言葉は、いつでも私に元気をくれる。





そうだね、私…、拓にちゃんと自分の気持ち伝えられたんだね。






「今頃、瀬川も反省してるって。これでちょっとは乙女のナイーブな心情も理解してくれるといいんだけど」



「乙女……、ナイーブって!!」



「えー?柚のコト言ってるんだよ?」



「でも映美佳もそうだってことなんじゃない?」



「まあ…そうとも言える……って、ちょっと!柚!?」



「あはは」



「何よ、心配してるのに。めちゃめちゃ元気じゃん!」



「ごめんごめん。ホントありがとう。元気になった」



「うん。なら良かった」







また映美佳に頭をなでられた。






やっぱり…、こうやってちゃんと自分のことを理解して心配してくれる友達って大切だな。






あのまま私一人で走って帰ってたら、どうなっていただろう?






きっと、こんな笑顔には当分なれなかっただろうな。










私は映美佳とあかねちゃんに心の底から感謝しながら、家路に着いた。













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