NIGHT MOON
6.真実!?
ホストクラブ・スターズの
オーナー室に入るには
二つのドアを通らなければ行けない。



神田川は店側にいない時は
外へ出て、新たな人材を探して
スカウトをしているか
オーナー室にこもって
何かをしているかどちらかである。



神田川は煙草を吸いながら
灰皿に手を伸ばすと
オーナー室の外線電話が鳴った。



「神田川だ。ああ…君か、こんな時間にどうした?」



電話が来た途端、急に険しい表情に変わり煙草を消して喋り出す。



「その件については直接、私に会ってから話してくれ。電話だと誰かに聞かれてしまうかもしれないからな。そうだな…今夜、私の自宅に来てくれ。時間は十時」



その日は予報通り
夕方から雨が降り出し
夜空は星ではなく
稲妻が光っていた。
午後十時を過ぎた頃から
雨も雷も一層強くなり
雨音がうるさく感じる。



その頃、オーナーの
神田川の自宅マンションでは
ある人物と神田川が極秘で
会って話をしていたのだ。
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