If〜桜龍の彼等〜【完】
新たな出会いと道しるべ
ふらふらと宛てもなく降り立った駅は住宅街のようだった−−


駅周りは栄えているけど、しばらく歩くと立ち並ぶのは家ばかり


サラリーマンが足早に私を追い抜いていく


きっと帰りを待っててくれる家族がいるんだね


明かりのついた家からは楽しそうな笑い声が響いていた


私には似合わない場所だね…


待っててくれる家族も早く帰りたい家もない


私にとって家は1人ぼっちだと実感する場所だから


そう思うけど何故か駅に戻ろうとは思わなかった−−



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