REAL HOPE Ⅳ

会う週




私が部屋の片隅にある棚の引きだしを開けたのは、ハルマが私に会いに来てから二日がたった木曜日だった。




小雨が降るそんな寒い日………もしかしたら雪が降るかもしれない。そんな事を思わせるような空



“電源入れといてね”


私が玄関に入るよりも早く、少しだ早く言ったハルマ。



“何が”とは言わなかったけど、その何かがこの引きだしの中にあった物だって事は分かる。



私が今手ににぎっている、白くレツと色違いのソレだって




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