イジワル王太子と政略結婚!?
私もベールを外してテーブルに置き、ドアを開けようとする。


『おい、どこ行くんだよ?』

「戻る方法を探すの!何もしないよりいいでしょ」

『もうすぐ日が暮れ…おい!』


シーナが言うことも聞かず、あたしは小屋を出た。



方法なんて簡単には見つからないかもしれない。

でもあの小屋でじっとしているよりマシな気がするから。



重いドレスの裾を持ち上げながら森の中を歩く。


この森を抜ければどこかにたどり着くような気がして、私はひたすら歩き続けた。



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