イジワル王太子と政略結婚!?
「…お前が素直じゃないからだ」


リリィの髪に優しく触れて呟いた。

こいつは本当の気持ちを隠してる。


結婚をためらってるのは、俺が意地悪ばかりするからじゃなくて…
何かもっと別の理由があるはず。


それがわからないから不安になるんだ。


お互いのことは全部わかってるつもりでいたけど、そうじゃないんだな…。



せっかく二人きりの時間がたっぷりあるんだから、明日は少し真面目に話してみようか。



「おやすみ…リリィ」


気付かれないように、そっと頬にキスをして

俺も再び眠りについた。




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