サビルノモリ

銃器店

パタパタと羽で飛ぶリアル。

その後ろを私たちがついていく。

早朝と言っても人通りはあり、
他人から見れば怪しい集団だ。

「「蟲」に案内してもらって…あの子ら、売られるんやな」

「しっ…だから伝書ウサギのなんか雇うから」

「可哀想に…」

ひそひそと言ってるけど全部丸聞こえ。

「リアル…売るって何?」

「聞かれていたんですね。」

「明らかに聞こえるように言ってたわ」

「私達…ウサギの形をした「蟲」には大きく2つあります。」

一つ目が「政府公認の伝書ウサギ」

リアルはこれに当たるらしい。

二つ目は「エデルが送り込む「黒の伝書ウサギ」と呼ばれるもの」

後者は伝書ウサギに扮して貧しい生活の人々に金を渡し

後に「エデル」で働かされる。

「エデルって何?」

「そこから分からんがか?」

「「蟲」退治に両親が誘拐されたから、
親玉に会いに行くんでしょ?」

二人と一匹はあきれた様子だった。

「考えて行動しないと死ぬかもしれないわよ」

「無鉄砲とはよぅ言うもんぜよ」

さんざんな言われようだった。

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