Rose of blood
倒れている女を起こして、何故ここにいるのかはかせる為に近寄った。


その時女が少し動き、髪の毛で隠れている顔が露になった。


女の顔を見て俺は息をのんだ……。


もう二度と見ることはないと思っていた……。


その女はローズと同じ顔をしていた。


いや……ローズよりは少し幼いかもしれない。


女を抱き上げベッドへ寝かせた。


俺はベッドから離れられなかった。


夢でも見ているかのようだ。


だけど目の前で眠っている女は間違いなく人間。


ローズは純血で金の髪をしている。


それでも目の前にいるのがローズだったらと願わずにはいられなかった。






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