LOVE SONG
「…お前、まさか、結婚相手にフラれたのか?」

「そうよ!笑いたければ、笑えばいいじゃないのっ!作詞家とは結婚出来ないって言われたんだからぁ」

「…」

「…何よ」

「…けど、お前、そう言われても、作詞捨てずにその男と別れたんだろ?」

「え…」

「だったら、お前にとって、その男より、作詞の方が大切だったって事じゃねぇのか?」

中里は涙でぐちゃぐちゃの顔のまま、成田をじっと見た。

「終わったこといつまでもグダグダ思ってねーで、プロの作詞家の道をお前が選んだんだからよぉ、気合い入れて、俺らに愛の詞を書いてくれよ」

成田は、さっきまでと全く別人のような優しい目で哀華を見た。

「…あたしが、選んだ…」

「お前を選んだのも、俺達だ。もう、他の奴には頼めねーからな。しっかり頼むぜ」

と、成田は、中里の背中をドンっと叩いて皆の所へ戻った。

「今、後半、どうなったんだ?」

大声で言い争いをする二人やを思わず見ていたメンバーは、何がどうなったのか、気になってしょうがなかった。
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