蹴球魂!!!!

Game06

買ったばっかりのスパイクは、もう泥だらけになっていた。

それだけ練習したっていう証。それだけ力がついたっていう証。


「表で」

「じゃあ…裏」

大事なコイントス。あたしたちは表、隣高は裏を選んだ。


ーピンッ

審判のコインは、表を示していた。


「じゃ、ボール」

1年チームのリーダーの飛鳥が、審判にそう告げた。


「晃汰、円、頼んだぞ??」

飛鳥は笑顔で自分のポジションへ向かった。

「…速攻、な??」

「りょーかいっ」


ーピーッ

試合開始のホイッスルが鳴る。


と同時に、晃汰とあたしは速攻!!

初めはスムーズにパスが回せてたけど、あっという間に晃汰は何人ものDFに囲まれた。


「円ちゃん!!1人で上がっていいよ!!!!」

大輔先輩の声に、心の中で頷いた。


幸い、ナメられてたあたしについてるマークは1人。

ボール持ってるんだから、もうちょっとマークつけるモノじゃないの??

あたし、めちゃくちゃナメられてるのね…。


大輔先輩の言葉通り、1人でドリブル突破をするあたし。

気付くとあたしは、ゴールの目の前まで来ていた。


「打てぇぇぇー!!!!」

ピッチの中で一番遠くにいる俊介の声が聞こえた。


ーバスッ…
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