蹴球魂!!!!

Game09

「…木!!楠木!!!!」

「へ!?あ、はいっ!?!?」

「ったくお前は!!授業中にボーッとするな!!」

「すいませーん…」


そんな事言われたって…無理だよ。

嫌でも思い出しちゃう、昨日の出来事。


「…はぁ……」

ファーストキス、だったのに。


恋愛なんてした事ないもん。キスなんて、もってのほか。

どうせするなら、好きになった人と…したかった。


…なのに。


「円ー!!どうしたの??今日テンション低くない??」

「ん…ちょっといろいろあってねぇ…」

「そっか…。私で良ければ、いつでも話聞くからね??」

「うん、ありがとっ」


…ごめん。胡桃にすら、言えない。

ごめんね。落ち着いたら…必ず言うよ。


心の中で謝る事しか出来ない自分が、凄く嫌になった。


「そうだ!!これ聞いたら円のテンションも上がるかもっ♪」

「??何ー??」


何だか嬉しそうに飛び跳ねる胡桃。何があったのかな!?


「実はー…」

「実は??」


うはぁ…気になって仕方ないっ!!!!

早く言ってよー!!!!



「誰にも言わないでね??…私……」
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