満員電車の君
エピソード1
   ―午前7時45分―



毎朝、この時間に快速電車に乗って、学校へ向かう。 


北風の冷たい寒い冬の朝は、もう少し布団の中で過ごしたいけれど……



今日もやっぱり、同じ電車に乗る。 



前から2両目の真ん中のドアから乗り込む。



人込みを擦り抜け、手摺りに掴まる。



目の前には、


今日も、あの人がいる――。




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