Dear my Dr.
「悠ちゃん…」

「うん?」

「キスしてって言ったら困る?」

「……ちょっと困る」

あ、あれ?

それは予想外の答え。

キスしたくないってこと?

なんで困るの?

悠ちゃんの答えに戸惑っていると、続けて言った。

「今、この状況で美波にキスしたら止められそうにないから…」

カアっと熱くなる。

うそ…

悠ちゃんってそういうこと言う人?

「それでよければキスでも何でもしてあげるけど?」

「……っ、悠ちゃんのエッチ!」

無性に恥ずかしくなって、布団にもぐりこんだ。

悠ちゃんは笑ってる。

「美波、明日もう一度指輪見に行こう?お嬢様にふさわしい、一番高いやつ買おう」

「…もー、これだからお坊ちゃんはぁ…」

そう言いながら、なんか嬉しくて、ふわふわの布団に包まれていた。
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