Dear my Dr.
ケータイを開くと、噂をすれば。

悠ちゃんからのメール。

“予定より早く終わったから、夜ごはんは一緒に食べよう”

朝から緊急オペだって言ってたけど、もう終わったみたい。

「なぁに?ダンナさん?」

「もう、やだなぁ。ダンナさんだなんて…なんか恥ずかしいよ」

「ふふっ、何照れてんのよー」

思わず赤くなってしまった。

彼氏じゃなく、ダンナさん。

響きが違う。

もう彼は家族になるんだ。

帰り際、仁美が言った。

「幸せになってね」

って。

そうだよね。

幸せになろう。

きっといい家庭を作る。

悠ちゃんとなら、きっと。

買ったばかりのワンピース着て、ちょっとオシャレして、笑顔で悠ちゃんに会おう。

少し軽くなった足で家に急いだ。
< 6 / 120 >

この作品をシェア

pagetop