《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

＃６ キラキラの部屋で

　　　　　*　*　*



｢いよいよ明日か〜。

楽しみ♪｣



ムフフと笑う奈緒の隣で、
あたしは作業を止めずに
苦笑した。



｢奈緒が楽しみなのは、
明後日のミキオ先輩の
ライブだけでしょ｣



｢あっ、言ったわね。

んなことないわよ。
授業ないってだけで、普段
より数倍は楽しいんだから｣



｢あ、そうですか。ハイハイ｣



冷たい口調であしらって、
あたしは教室の隅に新しい
材料を取りに行く。


額の周りを飾るモールの
紐を選んで、元の場所に戻った。


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