秘密のMelo♪y⑤*NY編*
真裕の悲しみ、二人の愛
―――……
「ん……」
朝…?
何時…だろう…。
「かっくんー…?」
『――…ほらさっさと起きな』
待って…まだ…もうちょっと。
『なに言ってんだコラ。遅れるぞ』
お願いお願い。あと五分…。
『ったくもう…。分かったじゃあキスしてやるから起きな?』
『うん!』
『…はえェなおい』
「…!!」
え……あ、れ…?
「かっくん…? ど、こ…?」
ハッと目を見開いたあたしは、見慣れない光景に戸惑いを隠せない。
か細く鳴くように声を絞り出すけど、あたしの望む声は返ってこなかった。
―ガラッ
「!」
「おお、真裕。起きていたか」
「…父様…」
…思い…出した…。
昨日の、こと…。