管理人C

訪問者その3

‐‐:‐‐
 私が床についてから、
何時間経ったのか定かではないが、
私はなぜベットに寝ているのか、
時折分からなくなる。


分からないというのは、
人になぜ自分が今の行動を取っているのか
明確に説明できないという意味合いで。

なぜ、こうなのか。なぜああするのか。

人は私の部屋にある私物について、
ひとつひとつ聞いていって、
説明できないもの、疑わしいと感じるものを
見つけて私に追求する。

それが怖くて仕方が無い。
人にこう思われるのが嫌だ、
出来るなら好かれたい。
と思っているのは建前で、


人に追及されることが、
自分の脳内で認識している見解、
いわゆる世界観を破壊されるように感じて、
何とでも阻止したい。
というのが本音だ。
ここに来る前に、わざと人が嫌悪感、不快感、
不愉快に感じる物を部屋に置いて眺めていた時の事を思い出した。
不快な服装もした。
これだけ許されない行為をしているのに、
何も出来ないだろう、制裁を加えられないだろうと、
他人を皮肉ってやりたくなったのだ。


もし自分の部屋にこれらの、
社会の病気と呼べる代物があることが
ばれたとしたら、私は死ぬことを要求されるかもしれない。


あのときの私は、興奮していて、
冷静に危機感を感じ取る理性は残されていないのだった。


後に人は私のその行為を、反抗期と呼んだ。
< 13 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop