管理人C
広場にて

どんぐりときぐるみとふうせんと

14:40

広場に向かうと、私はゾッとする気持ちに駆られた。子供達が無邪気にはしゃぎ、
きぐるみを来た人から風船をもらっているのだが、そのきぐるみは、お世辞にも
かわいらしいとは呼べない、むしろ不気味で近寄りがたい印象を与える。

子供達は特に気にも留めない。子の親も、そのことに対し、なにかとやかくいう
こともしないから、こうしているのだろう。

「あの……」
私は思わず共感をえようとDのほうを向くと、
Dといえば何事かと首をかしげて、
「何か?」
と、答える。

私は、いたずらに触れるべきではないと考え、つまり自分の考えこそが異端で、
Dにそっぽを向かれて一人取り残されることを恐れて、話を切り替えた。

「どんぐりを、どうすればいいとおもいますか」

途端にDはため息をつくようなかんじで、左側のほうをピクリと向く。
「あ、あの……」
なにかまずいことを聞いてしまったのだろうか?
「あ……すまない。ちょっと考え事をしていて……」
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